2003年4月4日 “トラブルメーカー”

 

先日の日記にも書いたけど、

妹は結構トラブルメーカーだ。

行く先々で事件に遭遇したり引き起こしたりしている。

なにかアクションを起こす度にトラブルにぶち当たるんだから、

どこへ行くのもイヤになってしまいそうなものだけれど、

妹はそうでもないらしい。

「ちょっとムチャじゃない?」といいたくなるような強行軍を、

しょっちゅう思い立っては実行している。

で、またトラブルを起こしてくる。

「もうヤんなっちゃった!」とかいって帰ってくるのだ。

その話が本当におもしろい。

いや、僕が勝手におもしろく解釈しているのかもしれないけど、

目の前で当事者本人がはなしてくれるんだから、

ものすごく臨場感と説得力があるのだ。

「笑い事じゃないよ!」といいつつも、

妹も相当うれしそうにはなしてくれる。

ぼくはそんな妹がちょっとうらやましかったりする。

 

妹は自分に自信があるのだろうか。

そうではない、と思う。

少なくとも体力に恵まれてはいない。

身体はちっこいし、病気がちだ。

楽観的ともいえない。

どちらかといえば悩みがちだとも思う。

でも、行く。

 

恋愛のトラブルメーカーってのもいるよねえ。

好きな人の気を引こうとしてめちゃくちゃやって、

で、やっぱりフラれちゃって、

遊び半分なのかと思ってたら、

いっちょまえにキズついて泣いたりしてさ。

でもぜんぜん懲りてなくて、

すぐ次の恋にのめりこんじゃう。

ルパン三世とかアリー・マクビールみたいなタイプ。

そういう人もまた、魅力的なんだよなあ。

 

慎重派のぼくとしては、トラブルメーカーにちょっと憧れる。

これも、前にも書いたような気がするけれど、

ぼくは何をするんでも、悪いことを考えがちだ。

言うなれば“石橋を叩いて渡らない”ってカンジ。

トラブルを回避する知恵は必要だと思うけど、

それを恐れて二の足を踏んでちゃあ、意味ないよなあ。

ま、本当に堅実に生きているひとにいわせれば、

ぼくの人生も結構、破天荒に見えるらしいけど。

うーん、否定できない(笑)。

 

要するに、

トラブルって、そんときゃ必死で生きた心地がしないんだけど、

あとで思い返すと大したことないんだよな。

たまに仲間が集まったときに、飲み会とかでトラブルの話をすると

すっごいウケたりしてさ。どっかんどっかん笑いとれたりしてさ。

その瞬間から“イヤな思い出”が“笑い話”に昇華するイメージ。

キツかったけど、やってヨカッタな、って思えるんだよねえ。

いやな思い出があるひとは、おもしろおかしく告白して、

みんなに笑ってもらおう。

ほんとに救われるからさ。

 

人生には振り子みたいなのがあって、

トラブルはその振り子を強く弾くかんじがする。

その触れ幅が大きいほど、

ひとは魅力的になってく気がするなあ。