2003年4月27日　“美容室へ行くときの心構え”

美容室へ行くときは、少し緊張する。

美容室自体は大抵の場合リラックスできる空間なんだけど、

行くまでは、結構あれこれ考えてしまう。

せっかくカットしてもらうのに、へんてこな髪型にされたら

たまんないからね。

高校生の頃はかなり考え抜いて悩み抜いて美容室に行ったものだ。

前日には、ヘアカタログを眺めたり、鏡の前で髪をいじくってみたり。

絵に描きおこしたこともあった。

で、いざカットしてもらう時にはイメージを美容師さんに解ってもらいたくって

自分なりに一生懸命に説明してみる。

シャギーとかレイヤーとか、よく解らないコトバを使ったりしてね。

美容師さんも困り顔。そりゃあそうだよな。

プロだから「出来ません」とは言えないし、がんばってくれるんだけど、

なんだか手元がおぼつかず、作業がスムーズに進まない。

だって見たこともない髪型に挑戦しなくちゃあならないんだから。

出来上がった僕の頭は、ひどく前衛的な髪型になってしまった。

相手はプロなんだから、どーんと任せちゃえばいい、

そう気づいたのはかなり後だった。

大体、シロウトがあれこれ考えてもロクなことがない。

再現不可能な髪型(図1)を想像している場合だってある。

図1

また、髪質の違いから自分には向いていない髪型(図2)もあるだろう。

図2

僕は毎日髪型のことを考えてるわけじゃないけど、

美容師さんは月に何百人もの髪を切っていて、

今いちばんかっこいいスタイルを常に考えているのだ。

考えてくれているのだ。

だからお客はいちばん気に入っている服を着て、

大体の長さだけを伝えたら、あとはのほほんとしてればいい。

プロが、その服と髪質と頭のカタチに合わせて、

いちばん似合うヘアスタイルに仕上げてくれるハズだからね。

そう気づくのに、10年くらいかかったなあ。