2003年4月30日 “昨夜みた夢・電車編”

 

印象的な夢を見た朝に記す“昨夜みた夢シリーズ”。

昨夜の夢のテーマは“電車”です。

 

満員電車に乗っている。

僕らは、学校の帰りだろうか、学生服。

座席が空いていないので立ち話だ。

仲間同士、くだらない話で盛り上がる。

僕は手に持っていた“週刊少年ジャンプ”がジャマくさくなって、

網棚に乗せようと思ったけど、サラリーマンのカバンでうまってる。

そのカバンをかきわけて強引に雑誌を網棚に詰め込んだ。

座っているサラリーマンが怪訝そうに僕らを見るけど、

我が物顔の高校生集団に文句を言えるはずもなく、

黙ってうつむいてしまった。

他校の生徒も見ているが、目を合わせようとはしない。

僕らは車両を占領したようないい気分でしゃべりつづけた。

 

いくつかの駅を過ぎるとすし詰めだった人影もまばらになり、

僕らは座席に着くことができた。

座って改めて車両を見渡してみると、少し離れた座席に、

高校生の頃に好きだった女の子が座っているのに気づいた。

僕はその娘の気を引こうと大袈裟な素振りで仲間とハナシをする。

しかし仲間とはうまくハナシがかみ合わず、

僕はからまわりするばかり。

ひとり、またひとりと、電車を下車していく。

いつのまにか、あの娘もいなくなっていた。

気がつけば、車両には僕と数名の仲間しかいない。

網棚に乗せといたジャンプも無くなっていた。

他校の生徒が持っていったのだろう。

まだ読みかけだったのに。

もう売り切れて、手に入らないかもしれない。

 

仲間はたいくつそうに窓の外を見ている。

カバンを抱えて座席を立つ者も。

そろそろ降車駅が近いのだろう。

ひとりだけ降りる気配のないヤツがいる。

隣に座ってる幼なじみだ。

ゲームボーイを手放そうとしない。

彼は現実の世界でも幼なじみで、

今でもときどき会って互いの近況を報告しあう貴重な友人だ。

夢を描いて着実にがんばってるひとりでもある。

沈黙がキライな僕はポケットに入っていた小銭を退屈しのぎに数えつつ、

しきりに隣の友人に話しかける。

あの頃は楽しかったよなぁ、とか、

この街にいっしょに住んだこともあったよなぁ、とか。

けど、友人にとってはたいして興味のあるハナシじゃないらしく、

生返事しかかえってこない。

僕はそんな友人のそっけなさにサビシサを覚えつつ、

ポケットの小銭でどこまで行けるだろうか、

いつまでこの電車に乗り続けていられるだろうかと、

頭のすみっこで、そればかり考えていた。

 

現状を言い得てるようで怖えーガクガクブルブル。